上川西小で上演された長岡空襲を題材にした紙芝居=長岡市
上川西小で上演された長岡空襲を題材にした紙芝居=長岡市

 8月1日で76年となる長岡空襲について学ぼうと、新潟県長岡市の上川西小学校の3~6年生約410人が空襲を題材にした紙芝居を観賞した。爆撃から逃れる途中、1歳の娘を失った母親の体験を知り、戦争の悲惨さに心を痛めた。

 学校の「読書旬間」に合わせて7月19日に催された。市内で紙芝居塾を主宰する今井和江さん(67)が「みちこのいのち」を披露。街を火の海に変えた焼夷(しょうい)弾攻撃の様子を語り、死にゆく娘の名前を叫んだり、娘を静かに火葬したりする母親の心情を表現した。

 6月に87歳で亡くなった空襲の語り部、金子登美さんが父と姉を失った体験談も朗読した。6年の男子児童(11)は「地獄のような世界だと感じた。今きれいな長岡の街があることはすごいことだと思った」と話した。