長崎原爆の犠牲者を悼み、平和への思いを新たにした式典=9日、新潟市中央区
長崎原爆の犠牲者を悼み、平和への思いを新たにした式典=9日、新潟市中央区

 長崎原爆の日の9日、犠牲者を追悼する式典が新潟市中央区の新潟市役所で行われた。参列した市民ら約70人が黙とうし、哀悼の意をささげるとともに平和への誓いを新たにした。

 県原爆被害者の会と新潟市、同市職員労働組合が主催。参列者は、76年前に原爆が投下された午前11時2分に合わせて黙とうし、白菊を献花した。

 被害者の会事務局長で被爆2世の西山謙介さん(73)はあいさつで、1月に核兵器禁止条約が発効されたことに触れ、「新しい時代への一歩を踏み出した」と強調。その一方で日本は批准していないことから、「核廃絶に向けた私たちの活動はまだまだ続く」と協力を呼び掛けた。

 参列した原水爆禁止県協議会(県原水禁)の佐藤勝司理事(71)は、被爆者の高齢化に焦りを募らせる。広島原爆による「黒い雨」訴訟に関し、「被爆した人たちが、もっと声を上げられる世の中になってほしい」と願った。