
自らの戦争体験を交えながら、太平洋戦争の歴史を講義する大金辰三さん=上越市の高田城址公園オーレンプラザ
新潟県上越市南高田町の元教師大金(おおがね)辰三さん(93)が、日本近現代史の自主講座を1997年から四半世紀近く、市内で開催している。自らの戦争体験を交えながら、日本が太平洋戦争に突入していった背景を分かりやすく解説している。「私の役目は歴史を後世に伝えること」。変わらぬ決意で“教壇”に立ち続けている。
大金さんは旧能生町(現糸魚川市)の出身で、1928(昭和3)年生まれ。金沢大を卒業し、上越地域の中学校で35年間、主に社会科を教えた。定年後は上越高で歴史の講師を務めた。
引退後も歴史への情熱は衰えず、幕末から平成までをたどる近現代史の自主講座を始めた。17年間かけていったんは教え終わった...
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