実家が仕出し弁当も作る料理店だったため、数年前まで年始の「初仕事」は、元旦の弁当作りを手伝うことだった。初詣客に対応する神社から毎年注文が入った。
そのためだろう、この数字は見過ごすことができなかった。
東京五輪・パラリンピック組織委員会は昨年暮れ、大会期間中に会場のボランティアらスタッフ向けに準備した弁当計約160万食のうち約30万食が消費されずに処分されたと明らかにした。
総額1兆4530億円に上った開催経費とともに発表した。
五輪開会式で用意した弁当1万食のうち4千食が余ったことが大会期間中に報じられ、大きな問題となっていた。
見通しの甘さが批判され、組織委は発注量の管理など改善に努め...
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