正月にスキーで転び、左ふくらはぎの肉離れを起こしてしまった。3週間、足を引きずりながら歩いた。けがの功名で、いくつか気付くことがあった。

 一つは横断歩道。歩行者用の信号機が青のうちに渡りきれるかドキドキだ。

 右左折の車がいらついて待っていると感じる。ドライバーがハンドルを指でたたいている(ように見える)。「おっさん、さっさと渡れよ」。ドライバーはそう思っているに違いないと卑屈になる。

 もう一つは、スマートフォンを使いながら歩く人の怖さだ。ゆっくりヨチヨチと歩く向かいから、歩きスマホの人が近づいてくる。

 当方に急な動作は無理。真っすぐ来るのか、よけてくれるのか、そもそも当方が目に入っているのか...

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