統一地方選は9日、前半戦の投開票があり、県内では県議53人、新潟市議50人が新たに決まった。

 本県は人口減少が止まらず、活力低下が指摘されている。

 今後の4年間で状況がさらに深刻化するのか、改善に転じるのか。各議員は局面打開に向けて知恵を出し合ってもらいたい。

 前回の選挙があった4年前、223万人だった県人口は214万人に落ち込んだ。減少のスピードは年々速まっており、さらに加速する可能性がある。

 地域の商店街は既に疲弊し、医療面では医師不足によるほころびが見え始めた。中山間地には耕作放棄地が広がり、荒廃した里山では災害や獣害も起きている。

 地域社会の支え手が急減している。広い県土に暮らす県民を守るにはどうしたらいいか。

 私たちが直面する環境はこれまでになく厳しい。

 まず議員に求めたいのは、闊達(かったつ)な議論で政策を磨くことだ。

 課題は、子育て支援や農林漁業の振興、労働環境の整備、公共交通の維持など多岐にわたる。

 それぞれの議員が豊富な経験からアイデアを出し、積極的な政策提言や立案に取り組む必要がある。新しい風を吹かせてほしい。

 県議選では自民党が28議席を得て過半数を超えた。引き続き最大勢力として県議会を主導する。

 改選前の4年間には「政治とカネ」を巡る問題で議長が辞任に追い込まれたほか、ベテランが離党を余儀なくされ、信頼を損ねた。

 選ばれた議員は同じ間違いを繰り返さないと誓ってほしい。

 女性の立候補者は12人で過去最多となったが、当選者は改選前より1人減り、5人にとどまった。議会の1割に満たず、社会との乖離(かいり)は依然として大きい。

 残念なのは、投票率が46%台で過去最低を更新したことだ。3回連続で50%を下回った。無投票当選者は4割を占め、選挙戦が低調だったことは否定できない。

 中でも東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題は、論戦を期待する声があったものの、立地する柏崎・刈羽選挙区が無投票となり、盛り上がりを欠いた。

 この問題では、花角英世知事がいずれ信を問う考えを示している。県議会も再稼働問題への対応を迫られる日が来る。

 議会の判断を県民は注視している。県民の安全と安心を守ることを大前提に議論を深め、責任ある姿勢を示す必要がある。

 世界的なエネルギー不足やウクライナ危機などを背景に、国は原発や安全保障を巡る政策を大転換させている。地方で暮らす私たちにもその影響は大きい。

 議会には国の動きに目を凝らし、地方の声を届ける責務もある。県議会、市議会は、地域の将来を見据え、発信を続けていく姿勢を忘れないでもらいたい。