昔の新聞写真はモノクロだった。モノクロ写真では赤と緑が同じ濃さのグレーになってしまう。赤いチューリップの花は葉の色と同じになるので見分けづらい。

 モノクロ写真を撮っていた20年以上前を思い出しながら、色を区別しづらい人のことを考えた。

 街には色を使って案内する表示がたくさんある。しかし、色弱の人らにとっては、不便を感じることもある。

 赤系統と緑系統が似た色や同じ色に見える。赤が暗く見えて黒と区別がつきづらかったりする。

 年を取るにつれて、色を見分ける感度が下がる傾向もあるという。コントラストが弱いものが見にくくなるなど、さまざまだ。

 カラーユニバーサルデザインという言葉がある。誰もが見やすい...

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