
長岡戦災資料館を見学し、長岡空襲を学ぶ希望が丘小学校の6年生=長岡市城内町2
1945年8月1日にあった「長岡空襲」からことしで78年となる。2003年に開館し、7月12日で20周年を迎えた新潟県長岡市の長岡戦災資料館(城内町2)は、運営ボランティアら市民の力を結集し、活動を展開してきた。体験者や犠牲者の遺族が高齢となる中、空襲の悲惨さを忘れず、資料館を核に平和への思いをつなぐ取り組みが広がる。20年の軌跡は未来に託す財産となっている。(2回連載の特別編)
長岡空襲がなぜ起きたのか。空襲の真実を伝えたい-。開館時から資料館の関係者がこだわってきたテーマだ。
資料館によると、米軍は全国の都市の人口規模を念頭に空襲の目標地を定めていた。新潟市が原爆投下の候補地だったため、長岡市は県内2番目の人口にもかかわらず、新潟県内で唯一、大規模空襲に遭った。
戦後50年を過ぎた1990年代後半、空襲を体験した市民は...
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