
長岡高等女学校時代の仲間と作った慰問帳を懐かしむ長田美津子さん=千葉県船橋市
1945年8月15日の終戦から78年となった。戦争を経験した人が少なくなる中、新潟日報社は当時の日記や手紙を募集した。寄せられた記録には、必死に生きた市民の生活や、若い兵士が戦地から家族を思う言葉がつづられていた。太平洋戦争を手記や証言からたどる。
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長岡高等女学校(現長岡大手高校)時代、級友と共に戦地の兵士につづった「慰問帳」を79年ぶりに手にした長田(旧姓小林)美津子さん(94)=千葉県船橋市=は声を詰まらせた。「よく残っていてくれたね」。かつての友に語りかけるように、古びた冊子の表紙を優しくなでた。
この慰問帳は、1944年7月、第3学年松組第一班の10人が作ったもの。えんじ...
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