「いい天気でばかいいねえ」。近所の人とあいさつする。この時季の本県は、小雪が舞ったかと思うと、急に寒風が吹き荒れる。落ち着かない空模様がお決まりだ。だから曇りでも、風雪がなければ「いい天気」で共感できる

▼でも気象庁が予報などで使う用語は違う。「よい天気」や「悪い天気」は使わない。なぜなら、干天続きのときは、雨降りは「よい天気」かもしれないからだ。誰もが誤解しない表現が優先される。確かに「きょうはよい天気になるでしょう」などという予報は聞かない

▼では「悪い天気」の予報はなんと言うか。予報でおなじみの言葉に「ぐずついた天気」がある。当局は「曇りや雨(雪)が2~3日以上続く天気」とはっきり定義している

▼2月の新潟は同じ日に雲や雨傘、雪だるまなど多くのマークが並び「曇り一時雪」などとなることも多い。一方、太陽の出番は少ない。空がぐずつくのは、降雪地の宿命なのだろう

▼「ぐずつく」を手元の辞書で引くと、態度や状態がはっきりせず、ぐずぐずする様子などとある。ぐずつくのは空模様だけではない。収束の気配が見られないウイルス禍の「第6波」と、政府の対応が頭に浮かぶ方も多いだろう

▼ワクチン接種は前倒しの判断が遅れ、3回目はなかなか進まない。医療は逼迫(ひっぱく)し救急搬送困難者も相次ぐ。本県などのまん延防止等重点措置も続いている。過去の教訓は生かされているのか。「ぐずついた政治が続くでしょう」。こんな予報はまっぴらごめんだ。

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