いったい、どこの国のマラソン大会を走っているのだろう? そう思うほど、周りには外国人ランナーがたくさんいた。沿道ではいろいろな国旗が振られ、自国の選手が通ると一層大きな声援が響き渡った

▼約3万9千人が参加し、今月初めに開かれた「東京マラソン」。主催側によると、外国籍ランナーは約1万7500人と、半数近くを占めた。世界7大マラソン大会の一つとされるゆえんだろうか

▼目にとまったのは明るく走る外国人だ。声援に手を振って応えるだけではなく、「アオゥ」などと甲高い声を上げ走っている。沿道の外国人も同じような声を発したり、拳を突き上げたり、とにかく熱い

▼前を走る外国人につられてか、いつしか奇声をまねて、一体感を持った。にぎやかで楽しいコースに足も軽くなり、他の大会よりタイムを縮めることができた

▼ある国の過剰な応援が、ランナーの走行を妨げたとの批判も出たようだが、さまざまな国の人たちと一緒に走れた。レース前後を含め片言の英会話で、国際交流もできたと満足している。国際社会の分断がスポーツに暗い影を落とす中、平和な環境下で走れたことにも感謝する

▼ミラノ・コルティナ冬季パラリンピックは、ロシア選手の国を代表した参加が認められ、侵攻を受けるウクライナなどが開会式をボイコットした。米国、イスラエルの攻撃を受けるイランは、選手団が安全に渡航できないと出場を断念した。東京マラソンで感じた空気が、世界中に広がればと願う。

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