新潟市内の横断歩道で信号待ちをしていた。大通りと交差する小さな路地を通る車はなく、赤信号でも渡る人が何人かいた。その中で、信号が変わるのを別々に待つ3人は、いずれもアジア系の外国人と見受けられた
▼真面目なお国柄なのかと思いつつ、ある仮説がふと頭に浮かんだ。もし3人が赤信号を渡っていたら「だから外国人は…」と、あげつらわれたりするのかと。順法精神というより、3人には危機管理の意識があったのではないか
▼杞憂(きゆう)ならいい。ただ、風当たりの強さを彼ら彼女らは実感しているはず。外国人規制の強化がブームのように叫ばれ、排外的な言葉も飛び交う。どんな思いで聞いているだろう
▼2月初めの本紙社会面に「ベトナム国籍の2人1900万円詐取か」という事件記事が載った。さらに「ベトナム窃盗グループ逮捕、17県で被害」「銅線窃盗疑い、カンボジア国籍の男逮捕」と県内記事が並んだ。一面の事実である
▼一方で先日、日本に滞在する外国人は大幅に増える半面、刑法犯などで摘発された外国人は減っているという統計記事が載った。直近の5年はピーク時に比べて4割減少していた。本県などは半減した。これも一面の事実である
▼実直に暮らす外国人の方が圧倒的に多いだろう。偏った情報や思い込みだけで外国人を遠ざけようとするなら、いつか世界中から見向きもされない国になりかねない。やっぱり「日本は親切ないい国。中でも新潟ね」なんて思われる方がいいに決まっている。
