【2021/12/05】
新潟県選出の大臣がいなくなって9年。全国で閣僚不在期間が最も長い「大臣ゼロ県」となっている。戦後の昭和中期から平成初期にかけては、巨大後援会「越山会」をバックに権力を掌握した田中角栄元首相を筆頭に、19人が延べ34回入閣した有力県だった。稲葉修法相、村山達雄蔵相、小沢辰男建設相、近藤元次農相(いずれも当時)らが名を連ねた。しかし、小選挙区制導入以降の四半世紀は振るわず、今後もしばらく閣僚は生まれない見通しだ。県人閣僚の足跡を振り返る。

戦後、最初に大臣の椅子に座ったのは長岡市出身の参院議員、田村文吉だ。1950(昭和25)年、第3次吉田茂内閣で郵政相、電気通信相を兼任...
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