日本大学危機管理学部長・福田充教授
日本大学危機管理学部長・福田充教授

 テロ対策上の重大な不備が相次いだ東京電力柏崎刈羽原発について原子力規制委員会は、対策に改善がみられるとして、東電に核燃料の移動を禁じた是正措置命令を12月27日に解除した。形態が多様で常に警戒が必要なテロに加え、ロシアのウクライナ侵攻で原発への武力攻撃も現実となった。原発の危機管理の在り方を専門家はどうみるか。2回目は2001年9月11日の同時多発テロ後の米国の対応などを踏まえ、危機管理学が専門の日本大危機管理学部長の福田充教授(54)に聞いた。(2回続きの2)

-原発への武力攻撃、テロで考えられるシナリオはどのような事態でしょう。

 「サイバー攻撃、ミサイル、テロの三つが考えられる。日本に対し...

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