このところ、頭の中を一つの曲が巡っている。

 ボブ・ディランさんをはじめ多くのミュージシャンに影響を与えた米フォーク界の巨人、ピート・シーガーさんの曲、「花はどこへ行った」である。

 1960年代にヒットし、ベトナム戦争の反戦歌として知られる。日本ではピーター・ポール&マリーによるカバーが流行した。

 ロシアがウクライナに侵攻した直後の先月26日に、歌手のMISIA(ミーシャ)さんが名古屋市で開かれたコンサートで歌ったとSNSで知った。

 柔らかなメロディーが繰り返される聴き覚えがある曲に、改めて耳を傾けた。

 歌詞は「花はどこへ行った」と尋ねるところから始まる。花はみんな、娘たちが摘んだ。

 その娘た...

残り288文字(全文:588文字)