6人が亡くなった三幸製菓荒川工場の火災から、11日で1カ月になる。取材を契機に、思い出した業務上過失傷害事件がある。

 五泉市の小学校で2006年6月、点検業者が校内の消防用設備を点検する際、誤って防火シャッターを降下させ、付近で遊んでいた児童が首を挟まれた。児童は一時重体になった。

 県警は業務上過失傷害の疑いで業者社長と作業員に加え、小学校の校長と教頭も書類送検した。学校側には、児童に対しシャッター降下時の危険性について指導を怠った過失があるとした。

 検察は事故の予見可能性は低いとして、校長と教頭は起訴猶予としたが、児童の安全を守る義務に違反したことを認めた。

 安全を守る義務。企業でいえば、...

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