
全国で初めて北海道寿都町と神恵内村で始まった、高レベル放射性廃棄物(核のごみ)使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す「再処理」で発生した廃液をガラスで固めた高レベル放射性廃棄物。極めて強い放射線を長期間放つため、金属容器や粘土で覆い、300メートルより深い岩盤に埋めて人間の生活環境から数万年以上隔離する。の最終処分高レベル放射性廃棄物は、極めて強い放射線を長期間発するため、国は地下300メートルより深い岩盤に埋める地層処分で数万年以上、人間の生活環境から隔離する方針。場選定第1段階の文献調査高レベル放射性廃棄物の最終処分場の選定は、文献調査、概要調査、精密調査と3段階あり、計20年ほどかけて地盤や火山活動の有無などを調べ、建設の可否を判断する。文献調査を受け入れると最大20億円の交付金が出る。は、報告書案の公表で節目を迎えた。次の概要調査「核のごみ」の最終処分地選定に当たり、文献調査の次の段階で行う調査。処分を行おうとする地層やその周辺の地層に対してボーリングなどを行って要件を満たすかどうかを確認する。地震などの自然現象によって地層の著しい変動が長期間生じていないことなどを確かめる。概要調査の次の段階では精密調査が行われる。への移行が焦点となるが、調査開始から想定を超える3年3カ月に迫る中、政府が期待する第3の候補は現れない。両町村が突出したまま地元の反対に直面すれば、候補地ゼロの振り出しに戻りかねず、難所が続く。
「国は10カ所程度、候補地が出るように努力してほしい」。全域が概要調査の候補地になりうる寿都町の片岡春雄町長は2月13日、取材に対し、調査に応じるかどうか明言を避けた。現在6期目の片岡氏は、5期...
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