出雲崎町尼瀬の北国街道妻入り会館で、4月15日まで開催中の「出雲崎妻入りつるし雛かざり」を取材した。玄関の扉を開けると、天井から所狭しとつるし雛が飾られていた。

 外の曇り空とは対照的な華やかさに驚き、自然に「おーっ」と声が出てしまった。

 同会館の指定管理者「妻入りの会」の渡辺モトさん(78)は「歴史ある町家での展示が特徴なので、訪れた人から『ここでつるし雛を見ると子どもの頃を思い出してほっこりする』と言われた」とうれしそうに話していた。

 江戸時代、佐渡で採掘された金銀は出雲崎で陸揚げされ、北国街道で信州を通って江戸に運ばれた。江戸幕府の財政を支える金銀を輸送する重要な道だった。

 以前、「おと...

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