教習車の運転席に座る本間飛向さん。免許取得後、社内の研修などを経てデビューする=新潟市中央区
教習車の運転席に座る本間飛向さん。免許取得後、社内の研修などを経てデビューする=新潟市中央区

 路線バス事業の行方がかすんでいる。運転手の労働時間の規制強化が2024年4月に迫る中、慢性的な運転手不足に拍車がかかり、新潟県など全国で路線バスの減便や廃止が相次いでいる。いわゆる「2024年問題働き方改革関連法に基づき、4月1日からバス運転手の時間外労働の上限を年間960時間に制限する。1日の拘束時間の上限はこれまでの16時間から15時間に減る。勤務間の休息(インターバル)は継続11時間を基本に、最低は9時間となる。」だ。地域を支える交通手段をいかに維持していくのか。対策を急ぐ県内事業者を紹介する。=3回続きの2=

 全長約10メートルのバスがそろりと動き出す。3月上旬、新潟市中央区の新潟中央自動車学校。新潟交通(同区)の運転手候補生、本間飛向(ひなた)さん(19)がハンドルを握る。「幼いころから路線バス運転手が夢だった」。運転に必要な大型2種免許取得...

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