英語版「阿賀のお地蔵さん」を贈った岡部安曇さんら=5月18日、新潟市北区前新田の県立環境と人間のふれあい館
英語版「阿賀のお地蔵さん」を贈った岡部安曇さんら=5月18日、新潟市北区前新田の県立環境と人間のふれあい館
新潟水俣病を伝える絵本「阿賀のお地蔵さん」の英語版

 新潟水俣病1965年、新潟県の阿賀野川流域で公式確認された。阿賀野川上流の鹿瀬町(現阿賀町)にあった昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)の鹿瀬工場が、アセトアルデヒドの生産過程で生じたメチル水銀を含む排水を川に流し、汚染された川魚を食べた流域住民が、手足の感覚障害や運動失調などを発症する例が相次いだ。56年に熊本県で公式確認された水俣病に続く「第2の水俣病」と呼ばれる。を題材にした絵本「阿賀のお地蔵さん」の英語版が完成した。制作した新潟水俣病安田患者の会事務局の旗野秀人さん(74)らが5月18日、新潟市北区の新潟県立「環境と人間のふれあい館」(新潟水俣病資料館)を訪ね、完成した絵本を寄贈。「水俣病問題が今も続いていることを広く知ってほしい」と語った。

 「阿賀のお地蔵さん」は新潟水俣病を次世代に伝えようと2006年に日本語版を出版。主人公の...

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