原始焼きの調理風景。250〜300グラムのノドグロを1人1尾楽しめるのどぐろコース(1万4300円)も評判だ

 新潟県内の雑誌などのライターが、独自の視点で地域や人の魅力を伝える「たずねる つながる」シリーズ。今回は魚にこだわる個性的な店を巡った。

動画配信でファン拡大⤴⤴女将さんの釣果を夫が料理

新潟市中央区「炉端割烹 炭なじ」

 小さい頃は魚が苦手だった。特有の生臭さが気になって、食卓に上ると箸が進まなかった。それが変わったのは小学5年生の頃、友達と行った釣り堀でニジマスを釣り上げてから。その場で塩焼きにした魚のうまさは忘れられない。それからどんどん魚が好きになり、今では魚が無性に食べたくてたまらない時がある。

 そんな自分の体験と重なる店が、新潟市中央区の「炉端割烹(かっぽう) 炭(すみ)なじ」だ。2023年オープンと、まだ新しい店を営むのは野口元気さん(35)と沙羅さん(31)夫...

残り3396文字(全文:3696文字)