
能登半島地震では、新潟県内でも一時、千を超える避難所が開設された。避難所生活で命と健康を守るためには、行政に頼りすぎず住民自らが運営に関わる姿勢が欠かせない。防災の専門家や先進的な地域の事例から、避難生活中に体調を崩して亡くなる災害関連死を防ぐために、最低限必要なポイントを考えた。
中越防災安全推進機構(新潟県長岡市)は避難所運営について、県内外で講座を開いている。事務局長の諸橋和行さん(56)は、避難所の最大の目的は「津波や家の倒壊などによる直接死を免れた人たちの災害関連死や、健康状態の悪化を防ぐこと」と話す。
能登半島地震のような大災害では、予期せぬ出来事も次々と発生する。不測のトラブル...
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