液状化対策事業について新潟市が市民の負担額などを示した第2回全体説明会=10日、新潟市西区
液状化対策事業について新潟市が市民の負担額などを示した第2回全体説明会=10日、新潟市西区

 能登半島地震2024年1月1日午後4時10分ごろに発生した石川県能登地方を震源とする地震。逆断層型で、マグニチュード(M)7.6と推定される。石川県輪島市と志賀町で震度7を記録し、北海道から九州にかけて揺れを観測した。気象庁は大津波警報を発表し、沿岸部に津波が襲来した。を受けた液状化水分を多く含んだ砂質の地盤が、地震による強い揺れで液体のように流動化する現象。地表に水や砂が噴出したり、地盤が沈下したりする。土管やマンホールが浮き上がることもある。埋め立て地や干拓地など、緩い砂質で地下水位が高い場所で起こりやすい。条件を満たせば内陸でも発生する。1964年の新潟地震では橋や鉄筋コンクリートの建物といった大型構造物が崩れ、対策工法の開発が進むきっかけになった。阪神大震災や東日本大震災でも発生した。対策事業について、新潟市は10日、西区の黒埼市民会館で全体説明会を開いた。市は土地所有者に設備の維持管理費として1坪当たり5250円を求めることや、全ての同意を必要とすることを改めて説明。出席した市民からは負担への反対、同意の実現性を疑問視する意見が相次いだ。

 全体説明会は8月に3カ所で開いて以来、2回目。市は公道で囲まれた「街区」単位で地下水を排出する「地下水位低下工法」を採用。実施には工事エリアの土地所有者全員の同意と、金銭的負担が必要としている。

 説明会には約220人が出席。市は生活保護世帯など支払いが難しい一部世帯を全額免除とし、一括や分割で支払いを選べると...

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