新潟地震発生直後の新潟市内。黒煙が立ち上り、道路には油の浮く濁り水があふれる中、徒歩で避難する人々=1964年6月16日、新潟市の東港線

 2024年6月16日で発生から60年となる新潟地震1964年6月16日午後1時ごろに発生した地震。新潟県沖から山形県沖に広がる断層が引き起こした。震源は粟島付近で、マグニチュードは7・5。新潟県内の最大震度は、当時の観測方法で震度5だった。新潟県の資料によると、県内の死者が14人、負傷者は316人。新潟市では液状化現象とみられる被害で県営アパートが倒壊し、完成したばかりの昭和大橋が崩落した。製油所の石油タンクで起きた火災が約2週間にわたって続いた。をきっかけにできた制度の一つに地震保険がある。地元選出の故田中角栄元首相が関与して生まれ、能登半島地震でも800億円以上の保険金が支払われた。加入率は全国でばらつきがあるが、...

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