2024年7月23日付の新潟日報朝刊1面
2024年7月23日付の新潟日報朝刊1面

 「新しい世代にバトンを渡すことが最善の道だと決断した」-。バイデン米大統領(81)は7月24日夜、大統領選挙から撤退した理由をこう説明した。その結果、民主党のバイデン氏と共和党のトランプ前大統領(78)による因縁の対決は誰も想像できなかった劇的な展開を見せた。トランプ氏が演説中に銃撃されたのは7月13日午後。一命をとりとめたトランプ氏は英雄視され、一気に大統領の座が近づいたかに見えた。

 事件前から体力の衰えを隠せないバイデン氏に対してトランプ氏は優位な戦いを進めていた。トランプ氏が推進した「米国第一主義」や予測不能の決断に再び全世界が身構えた。

 「もしもトランプ氏が勝利したら」という「もしトラ」を前提に国際社会も動き出し、銃撃事件を契機に「もしトラ」は「ほぼトラ」となり、...

残り1476文字(全文:1817文字)