乗船客らをもてなした祝賀イベント=7月28日、上越市の佐渡汽船直江津港ターミナル
乗船客らをもてなした祝賀イベント=7月28日、上越市の佐渡汽船直江津港ターミナル

 「佐渡島(さど)の金山」「相川鶴子金銀山」と「西三川砂金山」の二つの鉱山遺跡で構成。17世紀には世界最大級の金の産出量を誇った。金の採取から精錬までを手工業で行っていた時代の遺構が残っているのは、世界的に例が少ないとされる。世界文化遺産1975年に発効した世界遺産条約に基づき、歴史的建造物や遺跡を対象にユネスコが人類共通の財産として登録する。国内では姫路城などが登録されている。世界遺産にはほかに、貴重な生態系などの自然遺産と、文化と自然の要素を併せ持つ複合遺産がある。登録の可否は世界遺産委員会が決める。登録決定を受け、新潟県内各地で祝賀ムードが広がっている。7月29日もイベントが開かれたり、横断幕が掲げられたりと、県民の関心が集まった。

 新潟県は29日、県内の地域振興局や新潟空港など14カ所に懸垂幕などを掲げた。

 その一つ、新潟市秋葉区のJR新津駅では、駅通路にのぼりを飾り、金塊(レプリカ)のつかみ取りイベントを行った。新津駅は福島県などとの交通の結節点。「新潟市周辺を経由して佐渡に行く観光客を増やしたい」(県新潟地域振興局)との狙いもある。

 つかみ取りに挑戦した秋葉区の自営業(49)は「国内外の多くの人が金山を訪れ、新潟市にも(経済効果が)波及してほ...

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