自身が撮影した村民らの写真を眺める斉藤文夫さん=新潟市西蒲区巻甲
自身が撮影した村民らの写真を眺める斉藤文夫さん=新潟市西蒲区巻甲

 廃村となって50年がたつ新潟市西蒲区角海浜(かくみはま)の歴史や人々の暮らしを伝える企画展が、西蒲区の巻郷土資料館で開かれている。生き生きと暮らす住民らの写真をはじめ、木工や毒消しといった村の加工産品などが並ぶ。来館者は半世紀前になくなった村の営みに思いをはせている。

 角海浜はかつて丸薬「越後毒消し」の発祥地として知られたが、度重なる海岸浸食や東北電力巻原発建設計画地とされた影響などで、1974年に廃村となった。

 記憶の風化が進む中「過疎のへんぴな寒村」というイメージを覆したいと、巻郷土資料館などが企画した。

 展示作品を撮影した写真家の斉藤文夫さん(91)は「角海は老人が多く住み、人々が心の...

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