
コシヒカリの生育状況を確認する平野育男さん。仮渡し金の大幅増額を歓迎した=8月19日、上越市頸城区
JA全農新潟県本部(新潟市西区)が8月19日に決めた2024年産米の仮渡し金出荷時に農家に支払われる前金。取引価格のベースになる。「米どころ」である新潟県の額は、他県やJA以外の業者の集荷価格に影響する。新潟県内の各JAは、全農県本部が示したJA仮渡し金をベースに上乗せしたり、経費を差し引いたりした上で、各JAの仮渡し金を示す。(1等米、60キロ当たり)で、一般コシヒカリ、岩船コシ、佐渡コシがいずれも23年産当初額比3100円増など、各銘柄とも大幅増額となった。23年産米が収量減と著しい等級低下に見舞われ、打撃を受けた生産者から安堵(あんど)の声が聞かれた。
JAサイドからは大幅な増額で営農意欲を高めなければ、生産者の減少に歯止めがかからないとの強い危機感もうかがえる。
新潟県内の23年産米は作況指数(平年=100)は95の「やや不良」で、鳥取県と並んで全国最低。コシの一等米比率も...
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