
客室のベッドを整える4代目の林恵子さん=妙高市赤倉の香雲閣
経営難のため休業していた新潟県妙高市赤倉温泉の老舗旅館「香雲閣」が、姿を一新して12年ぶりに営業を再開した。かつては40の客室があったが、一部を残して解体。大浴場を改装し、1棟貸しの宿泊施設に形態を変えた。4代目の林恵子さん(48)は「他のお客さんに気兼ねせず、ゆったりとした時間を過ごしてほしい」と期待している。
香雲閣は江戸中期に高田藩主榊原家のタカ狩りの本陣として設営されたのが始まり。1930年に旅館として営業を始め、詩人の堀口大学らに愛された。温泉旅館として長年親しまれてきたが、父勝宏さんと、経営の柱だった祖父で2代目保衛さんが2010年に相次いで亡くなった。
林さんと、母で3代目のま...
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