
柏崎の産業として栄えた越後縮の旅商いと、麻を使った漁網製造について紹介している企画展=柏崎市緑町
江戸時代から近代にかけて柏崎の産業として栄えた越後縮の旅商いと、麻を使った漁網製造について紹介する企画展「江戸行きと松前行き」が、新潟県柏崎市緑町の柏崎市立博物館で開かれている。江戸など各地に赴いて縮を売った商人たちが使った道具や書類、松前(北海道)方面に販売された漁網など約70点が並んでいる。
北前船の寄港地だった柏崎ではかつて、近隣の産地から縮を仕入れた行商人が江戸や関西などで活動。柏崎市内の荒浜や宮川で冬場の内職として製造された漁網は、ニシン漁で栄えた北海道に向けて販売された。縮や漁網は、明治時代の柏崎の「産業番付表」では、横綱の石油、大関の米穀に次ぎ、関脇とされた。
展示は縮と漁網の...
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