所信表明をする桜井雅浩市長=12月5日、柏崎市議会
所信表明をする桜井雅浩市長=12月5日、柏崎市議会

 新潟県の柏崎市議会12月定例会議が5日開会し、11月の市長選で3選を果たした桜井雅浩市長が本会議で所信表明をした。異常気象が相次ぐ昨今の状況では脱炭素が欠かせないとし、「再生可能エネルギーと原子力発電はそれぞれプラスとマイナスの面はあるが、両立が必然的なものであると確信している」と語った。

 東京電力柏崎刈羽原子力発電所新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。再稼働東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。が争点の一つとなった11月17日の選挙で、再稼働反対を掲げた候補を大差で下した結果を受け、「基礎自治体の長として、国や事業者に対して率直に意見を申し上げる中で、市民の安全や安心をより高いレベルに導くよう心がけてきた」と述べた。

 原発の安全対策を巡る要望などについては...

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