手話言語条例の制定を目指す柏崎市ろうあ者福祉協会会長の南雲貴文さん=柏崎市四谷2
手話言語条例の制定を目指す柏崎市ろうあ者福祉協会会長の南雲貴文さん=柏崎市四谷2

 新潟県柏崎市で手話の使いやすい環境整備や手話の普及を目的とした「手話言語条例」の制定を目指し、ろうあ者にとって住みよいまちにしようと、市ろうあ者福祉協会会長の南雲貴文さん(39)は活動している。市ろうあ者福祉協会として「ろうあ者にとっては手話が第一言語だ、ということを市民に伝えたい」という思いを強く持ち、手話を知ってもらうイベントなどにも意欲的に取り組む。

 柏崎市出身、在住。生まれつき聴覚障害があり、長岡のろう学校を卒業した後、筑波技術短期大学(茨城県)に進学。建築コースで設計などを学んだ。習得した知識を生かし、現在は「サイカワ」(柏崎市安田)で機械設計を担っている。会社員として働く傍ら、2020年からは協会の会長を務めている。

 2024年9月には、協会主催のイベント「柏崎つながるフェスタ」を初めて開催した。手話に親しんでもらったり、聴覚障害の主人公が夢に向かって奔走するストーリーの映画を上映したりして、多くの市民が手話や聴覚障害について理解を深めた。

 「イベントで初めて手話に触れ、面白い、もっと覚えたいという人がたくさんいた。大成功だった」と...

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