
DMG森精機が長岡市に建設する新工場のイメージ図
工作機械世界最大手のDMG森精機(東京)が新潟県長岡市に新工場を建設する。完全子会社で研削盤製造の太陽工機(新潟県長岡市)と、横中ぐりフライス盤製造の「DMG MORI Precision Boring」(プレシジョンボーリング、旧倉敷機械、長岡市)2社の工場となる。新工場を国内第2の拠点として生産性を高め、グループでの製品ラインアップを増やし、グローバル市場拡大を進める。
DMG森精機は高い技術力とグローバルでの営業やメンテナンス体制が強み。5軸加工機や複合加工機といった製造工程を集約する高性能な機械の受注が好調で、売り上げの約9割が海外向けとなっている。
グローバル展開の一方、高性能製品の製造拠点は国内と、ドイツなど欧州が中心となる。長岡の新工場は、国内最大拠点の伊賀事業所(三重県)に次ぐ規模となる。
日本工作機械工業会によると、2024年の国内メーカーの工作機械受注総額は1兆4851億円。このうち海外向けが1兆435億円と外需が大幅に上回る。
現在、太陽工機とプレシジョンボーリングはいずれも海外比率が3〜4割程度だ。今後はグループでグローバル展開を加速し、30年に2社の売り上げを現状の2倍程度に高めるとする。
工作機械業界に詳しい東レ経営研究所の...
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