鮭の稚魚を慎重に川に放つ漁協の組合員ら=2月14日、新潟市江南区
鮭の稚魚を慎重に川に放つ漁協の組合員ら=2月14日、新潟市江南区

 信濃川漁業協同組合(新潟市江南区)と魚沼漁協(新潟県魚沼市)は新潟市江南区の信濃川で、2025年初の鮭稚魚の放流を合同で行った。海水温の上昇などを背景に、鮭の不漁が深刻となる中、関係者は数年後に鮭がたくさん戻ってくることを願った。

 信濃川水系の両漁協は川で鮭を捕まえ、人工ふ化させて育てた稚魚を放流する事業に取り組む。しかし、鮭の遡上(そじょう)数の大幅な減少や組合員の高齢化といった課題に直面。効率化を図るため、24年10月に増殖事業に関する覚書を交わした。

 具体的には、信濃川の最下流にある信濃川漁協が鮭を捕獲。卵の中に目が見える「発眼卵」にした後、水温が高く、生育に有利な魚沼漁協のふ化施設に...

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