
新潟県内の鮭の漁獲量が11月末時点で前年同期比37%減の約2万8500匹で、不漁となっていることが県のまとめで分かった。漁期は終わっていないものの、現時点で2024年度は直近のピークの15年度に比べて16分の1程度にとどまっている。地球温暖化による海水温の上昇など海洋環境の変化が一因とみられる。
県によると、24年9月から11月までの鮭の漁獲量の内訳は、河川が前年同期比38%減の約1万9800匹、海が同33%減の約8700匹だった。鮭漁は11月下旬ごろがピークとされる。
水産研究・教育機構水産資源研究所(横浜市)によると、河川と海を合わせた新潟県の鮭の漁獲量は、15年度は約46万9千匹で、その後減少傾向にあり、23年度は約5万5千匹だった=グラフ参照=。
研究所によると、不漁の要因について、海洋環境の変化で稚魚の餌となるプランクトンのほか、サバなど捕食者の分布が変わったことや、親鮭が回帰する際の海水温上昇などが考えられるという。
不漁により、...
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