
太陽交通新潟の日本版ライドシェアの車両=新潟市南区
タクシー会社が実施主体となり、一般ドライバーが自家用車で乗客を有料送迎する「日本版ライドシェア地域交通のドライバーや移動手段の不足を解消するため、タクシー事業者が管理する形で2024年4月に運行が始まった。配車アプリのデータなどを活用し、タクシーが不足する地域や時間帯を調べ、不足分を供給する。(※ページ下部に詳細)」の利用が、新潟県で伸び悩んでいる。対象エリアは広がりつつあるものの、開始から3月初旬までの運行回数は、新潟市南区で約5カ月間に計35回、小千谷市で約2カ月間に計4回と振るわない。予約に必要な配車アプリが浸透していないことが主な要因とみられ、関係者は周知を進めている。
県内では、太陽交通新潟(新潟市西区)と泉観光バス(五泉市)が2024年10月9日、初めて日本版ライドシェアを新潟市南区で始めた。国土交通省によると、両社の運行回数は3月2日までに計35回。車両1台の1時間当たり運行回数は約0・1回と、稼働状況は通常のタクシーの7分の1にとどまる。
「1台で1日4、5回あればいいと思ったが、想定よりも少ない」。泉観光バスの佐藤誠業務課長はそう明かす。
関係者が伸び悩みの要因とするのが、配車アプリ「GO」が浸透していないことだ。高齢の利用者にはなじみが薄く、...
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