
新潟県内では企業や自治体が、子育てを応援するさまざまな取り組みを行っています。この特集では、子育て環境の改善や子どもたちが過ごす社会を良くするための事例などを紹介。子育て環境がより良い形で整っていくことで、みんなが笑顔で過ごせる新潟の“みらい”が見えてきます。
子どもを連れての相談OK。担当者制でしっかりサポート
「マザーズハローワーク新潟」は2014年に設置された国の施設で、子育てと仕事の両立を目指す人に対して、職業相談や職業紹介などのサービスを提供しています。子育てをしている人なら男女問わず利用でき、子どもを連れて相談に行くことも可能。授乳室やキッズコーナーがあり、平日の10時から15時には子どもの見守りをしてくれる保育スタッフがいてくれるので、相談に集中することもできます。また、オンラインによる相談も可能です。

施設の一角にあるキッズスペース。窓口や情報検索コーナー、授乳室などが一つの空間にコンパクトにまとまっているため、子ども連れでも安心して利用できる
相談員は担当者制を取っていて、利用者それぞれの状況や希望を把握した上で、きめ細かな支援を行っていることが特徴です。子育てをする上でのさまざまな事情に理解があるなど、子育てと両立しやすい企業や仕事をピックアップして紹介してもらえるのもうれしいところ。また、フルタイムで働きたい、子どもが小さいうちはパートがいい、土日は休みたいなど、それぞれのニーズに沿った求人を提案してもらえます。こうした背景から、担当者制で仕事を探した人の就職率は高く、令和6年度も96%ほどになる見込みで、マッチングがうまくいっていることが分かります。
ブランクありの就職も、キャリアアップの相談もOK
今すぐ職に就くという訳ではなく、例えば子どもが小学生になったら働き始めたいので状況を知っておきたいといった場合も、窓口で情報を教えてもらえます。また、すでに仕事をしているけれど、子どもが中学生、高校生になったので転職でキャリアアップしたいという人の相談にも乗ってもらえます。

保育園の手続きなど、仕事と子育ての両立を目指す人に役立つ情報も提供している
久しぶりに働くことに不安を感じるという場合もあると思いますが、マザーズハローワーク新潟では、再就職支援セミナーや、応募書類の書き方セミナーなども開催していて、知っておきたい最新の知識を学ぶこともでき、オンライン受講も可能です。
開設から10年が過ぎ、利用者の中には母親がマザーズハローワークを利用していて、自分も子どもを産んだので相談に来てみた、という人もいるそうです。新潟市にはマザーズハローワークが設置されていますが、長岡市と上越市にはハローワーク内に「マザーズコーナー」があり、規模は小さいものの、同じように子育て中の人の就職相談に乗っています。
マザーという名称ではありますが、男性も利用ができます。まずは気軽に相談してみましょう。その先に、いろいろな道が見えてくるはずです。