
雁巻の桜を眺める小須戸コミュニティ協議会のメンバー=9日、新潟市秋葉区横川浜
新潟市秋葉区横川浜の信濃川右岸の桜並木が、今春で見納めとなる。付近の小須戸橋の架け替え工事に伴い、今夏にもほとんどが伐採されるためだ。戦後の1951年にサンフランシスコ平和条約が締結されたのを記念して翌年に植樹され、70年余りにわたって地元住民に親しまれてきた。小須戸コミュニティ協議会は12、13の両日に観桜会を開催し、最後の花見に華を添える。
桜並木は、地元で「雁巻(がんまき)の桜」と呼ばれる。昭和後期に地元商工会の青年部で観桜会を企画したという藤井昇さん(81)は「当時は数百人が集まる盛況ぶり。今のように車で遠くまで出かけられない時代、身近にある楽しみだった」と懐かしむ。
戦後の再出発と...
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