
ぎゃらりい栗本の栗本洋さん(右)と先代の司さん=長岡市城内町2
親子2代、35年以上にわたって中心市街地で、器が醸す美を伝えてきた。長岡市城内町2の「ぎゃらりい栗本」は、地方都市のギャラリーながら、人間国宝をはじめとした名だたる陶芸家の個展を開いている。コンセプトは「陶は人なり」。作家、客と言葉を交わし、思いを共有することで、双方から信頼を得ている。(長岡支社・違浩司)
上越市出身の栗本司(まもる)さん(81)が1989年に創業。2002年、東京の企業に勤めていた長男の洋さん(51)が長岡に戻って店に入り、19年に代表を引き継いだ。
司さんは創業前、長岡市に当時あったデパートに勤め、外商や美術部門に携わった。美術については「全く分からなかった」と正直に語るが、作家との直接のつながりを大切に仕事をしてきた。
県外への転勤を告げられたことから、退職を決意。長岡市東坂之上町2のビルの2階を借り、46歳で独立した。...
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