県立松代病院=2022年7月
県立松代病院=2022年7月

 入院患者の減少が続く十日町市の県立松代病院について、県病院局が2026年4月1日から入院ベッドのない無床診療所に転換する方針を正式決定したことが27日、分かった。全県的に厳しい運営が続く県立病院の経営改革の一環。6月と9月に松代地区の住民に説明会を開き、県議会12月定例会で関連条例の改正案を提出する。

 複数の関係者によると、現在39床ある入院ベッドは26年4月以降ゼロになり、県立松代診療所(仮称)となる。当面県立で運営し、現在の松代病院にある内科、整形外科、精神科は維持して訪問診療も行う。かぜや軽いけがなどに対応し、専門的な医療が必要な場合は十日町病院に患者を紹介する。現在常勤職員は医師3人、看護師31人など計54人だが、人員体制については今後検討する。

 県病院局によると、松代病院の入院患者数は年々減少している。39病床に対し、24年度の1日当たりの患者数は26人にとどまる。23年度の純損益は959万円の赤字だったが、県の一般会計からの繰入額を除くと4億1224万円の赤字で、厳しい経営状況が続いている。

 住民説明会では、...

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