JR燕三条駅で4月下旬に行われた三条市、燕市の各市チームによる綱引き大会を巡って、競技が点字ブロック上で行われたため、視覚障害者の駅の利用に支障があったとの声が主催者などに寄せられていたことが分かった。主催者は「来年以降の開催に当たっては配慮したい」としている。

 燕三条駅1階の点字ブロックは、三条口と燕口を結ぶラインが駐車場側、交番側それぞれにある。新幹線の改札などがある2階へつながる階段やエレベーターへの通路を案内している。

 綱引き大会は4月26日に「第1回燕三条まつり」の一環で実施したイベントで、駐車場側の通路を使用して実施した。駅1階のフロアで正午から1時間ほど行われ、その間、競技会場となったエリアは点字ブロックも含めて参加者以外は立ち入れない状況になった。当日は交番側の通路でもチャリティー企画などが行われていたが、点字ブロックには支障のない状況だった。

綱引き大会当日の1階フロア。交番側の点字ブロックは問題なく通行できる状態だった=4月26日、JR燕三条駅

 綱引き大会は昨年も単独のイベントとして同じ場所で実施しており、今年は2回目だった。燕三条まつりを主催した企業、ドッツアンドラインズ(三条市帯織)によると、駅構内にある三条市と燕市の境界上を競技会場として実施するにあたり、点字ブロック付近が適していると判断したという。

 同社の担当者は「点字ブロックへの配慮を欠いているという声をいただき、来年への反省点としたい。交番側の点字ブロックのある場所を案内するなどの対応を考えたい」と話した。点字ブロックを...

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