言葉と文字の力 縦横に
三条市と見附市在住書家の二人展「木原光威×若林溪竹展 余白と充満」を開催する。本展では、同年代を生きてきた書家たちの共作を含めた約50点の作品を展示する。
2人の作品を前にすると、ローリングストーンズの「Paint It Black」が聴こえる。だがそれはただただ黒く塗れといった意味ではない。筆を重ねて重ねて現れる線のスピード感や幾何学性・墨の塊が、激しく鮮やかに動き出していることから生まれる黒である。現在、現代美術と書の境目は曖昧なものとなっていると感じるが、書の中には必ず文字や言葉がある。彼らは言葉から得たインスピレーションや文字の形態の面白さを紙上の余白と墨の充満で追究していく。
木原...
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