
接客をする秋間愛さん。お客さんとの会話も楽しんでいる=13日、新潟市西区
海や川を見つめてきた長期企画「碧のシグナル」。最終シリーズの連載「あすへの水脈筋(みおすじ)」は、漁業や環境の今後を展望します。(8回続きの7)
家族に連れられた小さな男の子が、トコトコと店に入る。みんなで晩のおかずを買いに来たのだろうか。
6月上旬の夕方、新潟市西区の鮮魚店「お魚屋 秋ちゃん」。店主の秋間(あきま)愛さん(47)は、どこかうれしそうだった。「この子が大きくなった時、『秋ちゃんの魚を食べたい』って言ってほしいな」
2020年12月に開業した。毎朝4時に起き、江南区の市中央卸売市場に通う。「毎日顔を出し、仲買人さんに名前を覚えてもらった」。魚を見つめ、仲買人の話に耳を傾け、地魚...
残り1298文字(全文:1598文字)