佐渡荒海サーモンを切り身にしていく海洋高校の生徒たち=5月中旬、糸魚川市能生
佐渡荒海サーモンを切り身にしていく海洋高校の生徒たち=5月中旬、糸魚川市能生

 海や川を見つめてきた長期企画「碧のシグナル」。最終シリーズの連載「あすへの水脈筋(みおすじ)」は、漁業や環境の今後を展望します。(8回続きの3)

 5月中旬、白い実習着に身を包んだ県立海洋高校(糸魚川市)の3年生3人が、校内の工場で慎重に包丁を動かしていた。「難しいな」「身が崩れないように」。ます寿司(ずし)をどう作っていくか確認する実習だ。

 「実習の授業があるのがいいな」と思い、海洋高に進学した弥彦村出身の近山流空(るうく)さん(17)らが、佐渡市で養殖された「佐渡荒海サーモン」を切り身にしていく。

 海洋高は2022年度から「新潟オリジナル鱒(ます)寿司」の開発に取り組んでいる。切り身にした...

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