
メジマグロやホタルイカを握る山下信夫さん。富山県をかたどった皿に「富山湾鮨」が出来上がっていった=5月中旬、富山市
海や川を見つめる長期企画「碧(あお)のシグナル」の5月シリーズは「魚尻(うおじり)交通手段が限られた江戸時代や明治時代、生魚の鮮度を保ち、運べた範囲を指す」の視点を通し、流通や小売りの変化を追います。(6回続きの6)
北陸新幹線が金沢市に延伸する4年前の2011年初夏。富山市中心部で「江戸前 寿司正(すしまさ)」を営む山下信夫さん(79)はある朝、地元紙を読み、はっとした。富山への誘客を考える記事だった。いても立ってもいられず、昼の営業を終えると、県庁に向かった。「すしの新メニューはどうだろうか」と伝えた。
富山の海の幸に自信がある。その源は「天然のいけす」と呼ばれる富山湾だ。湾内の...
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