定例記者会見で公聴会についての課題を述べる花角英世知事=7月9日、県庁
定例記者会見で公聴会についての課題を述べる花角英世知事=7月9日、県庁

 6月29日に初回を実施した東京電力柏崎刈羽原発柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は主に関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に、6号機は2025年に全ての審査に「合格」した。7号機は2024年6月に技術的には再稼働できる状況が整った。再稼働東京電力福島第1原発事故を受け、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。の是非に関する公聴会について、花角英世知事は9日の定例記者会見で多様な意見を聞くことができたとした上で「(公述人は)圧倒的に男性が多かった。50代以上ばかりで非常に年齢層が偏っている」と課題を指摘した。8月中旬にも始める県民意識調査に関しては「単純に賛成反対ではなく、何が不安なのか、どこに期待するのか核心部分を引き出す調査になれば」と説明した。

 初回の公聴会は柏崎市と刈羽村の住民を対象に行った...

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