「ジオパークの説明は難しいので、見ただけで『わあ』と歓声が上がる場所がいい。平根崎の波蝕甌穴(はしょくおうけつ)群は時々案内します」と話す長田圭希さん=佐渡市千種
「ジオパークの説明は難しいので、見ただけで『わあ』と歓声が上がる場所がいい。平根崎の波蝕甌穴(はしょくおうけつ)群は時々案内します」と話す長田圭希さん=佐渡市千種

 「佐渡島(さど)の金山」の世界遺産登録から1年。島内への観光客は約2割増え、インバウンド(訪日客)も目立ち始めている。訪れた人にとって“佐渡の顔”となるのは、観光スポットや宿泊・飲食施設、交通機関などで働く人たち。「自分たちが旅の印象を決める」というプライドを持ち、おもてなしの最前線に立つ、その仕事ぶりを紹介する。(6回続きの2)

 運転手がガイドを兼ねる観光タクシーは、自由にプランを作り、効率的に回れるのがメリットだ。お客が納得いくまで見どころの解説を聞くことができるのも大きな魅力。その分、運転手には幅広い知識が求められる。

 おけさ観光タクシーの観光ドライバー、長田圭希さん(70)は「『あれは何?』『これは?』という全ての質問に正確に答えなければならない。お客さんは勉強しに来るわけではありませんから、説明も『面白く』を心がけています」とほほ笑む。

 10年ほど前、...

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