セルギー・コルスンスキー前駐日ウクライナ大使
トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領が米アラスカ州で会談した。トランプ氏は会談後の共同記者会見で「多くの点で合意した」と述べたが、ウクライナ停戦を巡る実質的進展はなく、大いに失望している。
プーチン氏は到着時に赤じゅうたんで迎えられ、トランプ氏の専用車に同乗して会談場所へ向かった。外交プロトコル（儀礼）に反する行動で、事前に会談内容の擦り合わせを試みたと解釈することもできる。
共同記者会見も奇妙だった。プロトコル上、通常ならホスト国の指導者が最初に話を始める。ところが、招待されたプーチン氏から切り出し、長々と自説を繰り出し、まるで彼の記者会見のように見えた。
他方、トランプ氏は何も重要な...
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