窪川かおるさん
 窪川かおるさん

 「残暑お見舞い」は立秋以降の時候のあいさつである。そもそも立秋は太陽の位置を基準に決めた二十四節気のひとつなので、秋の気配の有無によらないのだが、立秋を過ぎても猛暑が続いている。

 気象庁によれば、1929年以降、最高気温が35度以上になる猛暑日の年間日数は、ヒートアイランドなど都市化の影響が比較的小さいとみられる地点において、京都市で平均17日、横浜市で5日、名古屋市で13日増えている。逆に最低気温が0度未満になる冬日は全ての地点で数十日減っている。東京や大阪は、観測場所が移転しているので公表されていないが、推して知るべしである。

 東京都心の8月の最高気温は月平均で55年には30・2度、75...

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