新潟県知事選で当選確実の報を受け、万歳する花角英世氏(右)。左は田枝夫人=5月29日午後8時過ぎ、新潟市中央区
新潟県知事選で当選確実の報を受け、万歳する花角英世氏(右)。左は田枝夫人=5月29日午後8時過ぎ、新潟市中央区

 任期満了に伴う第22回新潟県知事選は29日、投開票され、無所属現職の花角英世氏(64)=自民支持=が、無所属新人で会社役員の片桐奈保美氏(72)に大差をつけて再選を果たした。1期4年の実績を強調した花角氏が分厚い組織で盤石の戦いを見せた。片桐氏が争点化を狙った東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題を巡る論戦は低調に終わった。投票率は49・64%だった。

 花角氏は国政与党の自民、公明両党に加え、前回知事選は野党統一候補を推した国民民主党と県内最大の労働団体・連合新潟が支えた。県市長会や県町村会、商工、建設、農業などの各業界団体、勝手連的な女性グループも支援し、後援会を軸に強固な組織戦を展開した。

 花角氏は訴えの中で、前知事の突然の辞任劇で混乱した県政のかじ取り役を引き受け、想定外の新型コロナウイルス禍や県財政危機の対応で手腕を発揮したとアピール。過去の知事時代に悪化した県内市町村長や国との関係を改善し県政運営を安定させたとして、続投を訴えた。

 原発再稼働問題については、県独自の「三つの検証」終了まで議論しないとする初出馬時からの主張を堅持。その上で、将来的には脱原発の実現を目指すとした。

 花角氏は29日、新潟市中央区のホテルで「職責の重さを改めて実感している。新型コロナウイルスで痛んだ経済社会をこれまで以上に活性化し、安全安心で暮らしやすい県づくりを着実に進めたい」と述べた。

 片桐氏は共産、社民両党を軸に市民団体、自主投票とした立憲民主党の一部国会議員、前知事で野党系無所属の米山隆一衆院議員(新潟5区)が支えた。脱原発を前面に訴え、原発再稼働に否定的な層や無党派層の取り込みを狙ったが、浸透し切れなかった。

 ▽当日有権者数 184万4647▽投票者数 91万5675▽投票率 49・64%

◇県知事選開票結果(選管最終)

当 703、694 花角 英世(はなずみ・ひでよ) 64 知事 無現(2) =自民支持=

  203、845 片桐 奈保美(かたぎり・なおみ) 72 会社役員 無新 =共産、れいわ、社民推薦=

かっこ内の数字は当選回数

【花角氏略歴】知事(海上保安庁次長、新潟県副知事、大阪航空局長、観光庁総務課長)新潟市中央区。佐渡市生まれで小学生時に新潟市に転居し新潟高、東大卒。1982年運輸省入省。2018年知事選で初当選。